概要

2016.11.03~04
くにびきメッセ
http://2016.rubyworld-conf.org/ja/program/

1日目の録画
https://www.youtube.com/watch?v=NwPX6sIPIGI

来場者数 1日目 481名 2日目 367名 合計 848名

全体の感想

このイベント自体は技術的に高度なことはあまり触れられず、
Rubyを通してIT,社会がどう変わっていっているかの発表が多いです。
まつもとさん、今年はRuby,ITは人間を幸せにするために使っていることを忘れずに(大意)ということでしたり、教育関連の発表も多いです。
また、AIなどにつながる科学計算をRubyでできるようになってきたよ、という反面その分野はPythonや他の言語に遅れを取っており、対応が進まないと時代に取り残されるかもと問題提起する発表も有りました。

メモ

(内容は、、保証しません、、)

開会挨拶

善兵衛島根県知事、松浦松江市長、経産省課長補佐の方の挨拶

松浦松江市長:インドのケララ州との交流を深めている。
来年インドの学生、エンジニアの松江の企業へのインターンシップを予定している。

まつもとゆきひろ基調講演「Rubyが可能にしてきたこと」

他にもまとめてる人が
http://soplana.hateblo.jp/entry/2016/11/03/125356

前フリ

日本人働きすぎだよね。
ヨーロッパ人と話すと過労死するまで働くことが理解できない。
アメリカ人はちょっとわかるかも(ベンチャーでは鬼のように働く)
生きるために働く、が働くために生きてる人も多くないか

アルファシンドロームという現象がある。
(ペットを飼って溺愛してると、ペットが増長してきて自分が集団の長(アルファ)と思って傲慢になるような現象)
コンピュータは完全ではない、仕事するためにコンピュータを世話してて、人間の無意識的にコンピュータをアルファと思い込んでないか?(=逆アルファシンドローム)

be lazy(=怠惰になろう)(=コンピュータを人間のために働かせよう)

Rubyの目標

  • 生産性向上
  • 開発者の気分を幸福にしたい

人間にとっての負荷をなるべくコンピュータにやらす。

Perlの開発者ラリー・ウォールの言葉を紹介。
偉大なプログラマの3つの徳

  • 怠惰:作業を減らすための苦労を厭わない
  • 短気:コンピュータが怠けてると怒りを感じる
  • 傲慢:

Ruby使ってたのしい部分、クリエイティブな部分に集中したい。
アルファシンドロームを避けるために力が必要。
良い影響を与えるなら信頼ができる。
偉大な力は責任が伴う。

Rubyが何を成し遂げたか

Ruby言語を中心としたプログラムライブラリの充実。
継続的に積み上げていく、着実な進歩。
開発者コミュニティ。自分が一員かもと思った時点でそう。曖昧なもの。
これが文化を醸成する。
国際化 早い時期から国際カンファレンスをしてきた。
ITで国際カンファレンス多くなるきっかけになった。
海外との交流が当たり前に。
いろいろな人の人生の転機になった。

より怠惰になって、偉大なことを達成していきたい。

Social Coding

堀江 大輔 GitHub Inc.
Edward Thomson GitHub Inc.
梅崎 裕利 株式会社 日本経済新聞社

他の方のまとめ
http://soplana.hateblo.jp/entry/2016/11/04/112042

以前はプログラムコード、ノウハウを閉じて出さなかった。今は社内で、公開して知見を共有、吸収することで大きい成果を上げる事例が多くなっている。この流れはどんどん進んでいく。

Microsoftがオープンソースを理解してきた紹介

Edwardさんは前職がMSであり、MSがオープンソースを取り入れるきっかけとして
説得し、理解を得ていったことを解説。

日経のネット版の管理

制作を外部に依頼していた、手続きが多い、ノウハウがたまらない
会社の価値であるのにこれは危険
PDCAまわすための手続き、コミュニケーションコストの削減が重要

内製化の流れ
まずは作る。サイドプロジェクトから始め、できることを見せて内製を進める。
プロジェクト兼務(個人に知見が溜まってしまう)から、チームごとに知見が貯まるようにしている。

開発パターン
社員開発、レビューを外部に依頼
外部開発、社内レビュー(WIPフロー)
常駐の外部SEによる開発

TODOlistを先に書く 設計を先に、明確化 非同期でこまめにレビュー
発注側が高圧的にならないように文面を気をつけている。

当事者意識の変化
ユニットテストによる品質変化
知見があることでベンダーとの関係を保てる